穴あきジーンズがカクテルドレスになるまで・・・

　（くそ～・・・）

　ミューの電話を切った後、アンジェラは妙に

　熱くなっていた。

　
　（よし！あと二日！

　追い込みをかけるぞ！！

　もうやるしかない！）


　早速、アンジェラはウォーキングにでかけた。

　じっとしているわけにはいかない。
　
　断食でもなんでもして

　絶対間に合わせてやる！！


　「間に合わないかもしれない・・・」

　もうそんな思いは消え去っていた

　「絶対に絶対にミューに負けない！」

　アンジェラはもう周りがみえなくなり、
　
　目標達成へと　一点集中した。


　
　そのころ、ミューは電話を切った後、

　次なるプロジェクトを進行させていた。

　
　アンジェラとの電話を終えた後、

　とある事務所に電話をしていた。


　「・・・・あ、前田さん。私、美海です。ご無沙汰しています。」

　「あら、お久しぶりです。どうされたんですか？珍しいですね、美海さんから

　　電話なんて。」
　
　「今日はちょっと前田さんに頼みたい事があって。」

　「ええ。なんでしょう。」

　「あなたのワークあるでしょ？ブレーキンングフリー。

　　潜在意識を徹底的にお掃除して欲しい子が一人いるのよ。」


　「あら、美海さんがそういうお世話をするなんて、珍しいですね。

　　それではプランを立てましょう。私が美海さんの事務所にお伺いしましょうか？」


　「いえ、今回は私からいくつかお願いがあるので、私がそちらに伺いますね。
　　明日、うかがっても良いかしら？」

　「ええ、相変わらず急ですね。（笑）

　　明日二時以降でしたら、何時でも。」

　
　「ありがとう。それじゃあ、明日二時に。」

　
　　ミューは電話を切った。

　　ミューの右手には今電話をかけた相手の名刺があった。


　　　　　　ブレーキングフリー
　　　　　　琉球人魚
　　　　　　　　代表　前田　詩子
　
　　
　　ミューのプロジェクトのキーパーソンの一人だった。


　　　そんなことが裏では起こっていると知らないアンジェラは

　　　ただただ必死に歩いていた。

　　　アンジェラだけではない。　
　　
　　　一体、ミューが何を企んでいるのか
　
　　　誰も知る由がなかった。